相談事例集

治療費の支払いを打ち切られた被害者の相談

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 当センターの面接相談で、治療費についての相談を受けました。

 相談者の方は、令和2年7月19日に追突事故によって頸椎捻挫(けいついねんざ *むち打ち症)を受傷し、事故当日から整形外科医院に通院をしていたということでした。通院当初は、加害者が契約していた任意保険会社が整形外科医院に治療費を直接支払ってくれており、通院に要した交通費の精算もしてくれていたということでした。ところが、事故から2か月後になって、もう怪我は治っているはずだとして任意保険会社は整形外科医院に対する支払いを一方的に打ち切ったということでした。しかし、その段階でも首の痛みなどの症状が残っており、医師に相談したところ、治療によって症状が改善する可能性が高いので通院治療を続けた方がいいと言われたため、その後も1か月間自分の健康保険を利用して通院を続けたということでした。幸いにも、その後の通院治療によって症状は改善し、後遺症は残っていないということでした。

 相談者は、治療が終了した段階で、任意保険会社に対して、治療費の支払いを打ち切られた後に負担した治療費と通院交通費合計2万円の支払いをして欲しいと伝えましたが、これを拒否されたということでした。

 今回、任意保険会社から賠償金の提示を受けたものの、提示内容には自己負担した治療費と通院交通費は含まれていなかったため、打ち切り後の治療費や通院交通費の請求が出来ないのかという相談を受けました。

 面接相談では、相談者が、任意保険会社が提示した損害計算書を持参していましたので、これを確認したところ、任意保険会社の提示内容は、当初の通院2か月分の治療費と交通費の合計23万円に、当初の通院2か月の通院日数に応じた自賠責保険基準での慰謝料25万8000円を加算した総額48万8000円から、支払済みの治療費と交通費の合計23万円を控除した25万8000円が最終支払額になるというものでした。

 本件では、任意保険会社による治療費の支払停止前後における治療の中断もなく、医師からも治療継続の助言を受けていたことから、事故と治療終了までの治療費と交通費の支出との因果関係が認められる可能性は高いものの、これまでの任意保険会社の態度からすれば、話し合いによる解決の見通しが立たないものと思われました。そこで、自賠責保険会社へ被害者請求、すなわち、被害者が、直接、自賠責保険会社に損害賠償請求をすることで、自身が負担した治療費や交通費のほか最終通院までの通院日数に応じた自賠責保険基準での慰謝料の支払いを受けられる見込みが高いことを説明し、被害者請求を行ってはどうかと助言しました。

 さらに弁護士(裁判)基準での慰謝料額と自賠責保険基準での慰謝料額との違いについても説明し、差額分の慰謝料の請求を希望する場合には、被害者請求後に当センターの示談あっ旋の申立てをしてはどうかと助言しました。

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