弁護士への相談事例集

交通事故の「過失割合」に納得できない被害者から相談

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動画による解説

相談内容

当センターの面接相談で、保険会社から提示された示談金の金額が妥当であるかについて相談を受けました。

相談者は自転車に乗って直進中、信号機のない交差点で、左方道路から進行してきた四輪自動車と出会い頭に衝突したということでした。

加害者側の任意保険会社は、事故現場である交差点には四輪自動車(加害者)側に一時停止の規制があったが、加害者はそれに従って、一時停止したうえで交差点に進入したとして、示談金の提示に当たり相談者にも過失が認められ、相談者の過失割合は20%と主張しているとのことでした。

しかしながら、相談者は自分が先に交差点に進入したのであり、四輪自動車(加害者)が一時停止したとは思えず、任意保険会社の主張に納得できないとのことでした。

また、相談者は、左足関節脱臼後の痛み等の症状で後遺障害等級14級9号と認定されたところ、任意保険会社は、自社の支払基準に基づいて、後遺症慰謝料として70万円を提示してきたけれど、その金額が妥当なのか、アドバイスをもらいたいとのことでした。

弁護士の見解・回答

後遺症慰謝料については、当センター東京支部が毎年発刊する民事交通事故訴訟損害賠償算定基準(通称「赤い本」)を参照し、裁判を提起すると、110万円が認められる可能性が高いとアドバイスしました。

また、過失割合については、信号機のない交差点において四輪自動車側に一時停止の規制がある場合には自転車の基本過失割合は10%とされるところ、四輪自動車が一時停止をしたときは、自転車側に10%の加算修正がなされ、自転車の過失割合は20%ということになります。

この点について相談者に説明したところ、自身の過失割合が10%というのであれば承知できるが、やはり四輪自動車(加害者)が一時停止したとは思えず、任意保険会社側の20%の過失相殺の主張は受け入れられないとのことでした。

本件では、慰謝料額の増額が期待でき、また、事故態様に争いがあるものの、双方の過失割合の主張に大きな差はないことから、当センターの示談あっせん制度を利用して、あっ旋人である弁護士を間に介して、任意保険会社と交渉してみてはどうかとアドバイスをしました。

日弁連交通事故相談センターに相談するメリット

ご相談いただくことで、交通事故の賠償問題について、経験豊富な「弁護士」から「事案に応じた適切なアドバイス」「無料」で受けられます。

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当センターの法律相談でよく相談される事例を参考として紹介しています。掲載にあたっては、相談者の秘密に十分に配慮するとともに、わかりやすい内容とするために、事案を加工し、抽象化、一般化、匿名化しています。

また「弁護士の見解・回答」は、記事作成時の法令に基づきます。 その後に法令が改正されている場合がありますので、御留意ください。

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