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弁護士への相談事例集

交通事故における「非接触事故」と「過失割合」について

記事作成日:

動画による解説

相談内容

当センターの面接相談で非接触事故における相手方運転者の責任について相談を受けました。

相談者の方は、オートバイを運転して交差点に差し掛かり、青信号に従い直進しようとしたところ、対向車線の右折レーンで待機していた相手四輪自動車が突然右折してきたため、衝突を避けようとしてハンドルを左に切ったもののバランスを崩して転倒し、怪我をしたとのことでした。

この事故で、相談者が相手方運転手に怪我による損害などの賠償を求めたところ、相手方運転手から、車両同士が接触していないのだから損害賠償責任はないと言われたとのことで、相手方運転手の言い分に納得できないとして相談に来られたとのことでした。

弁護士の見解・回答

この点、加害者が、被害者に対し、損害賠償責任を負うのは、加害車両の運行と被害者の損害の間に相当因果関係があることが必要になりますが、その判断をする上で、加害車両が被害車両と接触したことは必ずしも必要ではありません。

本件事故においては、相手四輪自動車の右折によって、相談者運転のオートバイが転倒したといえるか否か、すなわち、オートバイのハンドル操作が事故を避けるためにやむを得ないものであったか、それともオートバイのハンドル操作が事故回避に必要とはいえず単なる過剰反応に過ぎないものかが問題となります。

つまり、ハンドル操作が事故回避のためにやむを得ないものであれば、加害車両と被害車両との接触の有無にかかわらず相手四輪自動車の運行と相談者の損害との間には相当因果関係が認められ、直進車が優先する交差点において右折進行した相手方には過失も認められることから、相手方は損害賠償責任を負うことになります。

もっとも、相手方が損害賠償責任を負う場合でも、相談者に過失があれば、その過失割合に応じて過失相殺がされて、損害額が減額されることになります。

本件事故は、交通整理のされている交差点において直進オートバイと右折四輪自動車が双方青信号で進入した事故であり、裁判例に基づき作成された過失相殺の基準によれば、双方車両の基本過失割合は、オートバイが15%、四輪自動車が85%となり、これにオートバイの速度や四輪自動車の右折方法などの事情、更には、オートバイの事故回避方法が適切であったか否かなどの事情を加味して過失割合が決まることになります。

日弁連交通事故相談センターに相談するメリット

ご相談いただくことで、交通事故の賠償問題について、経験豊富な「弁護士」から「事案に応じた適切なアドバイス」「無料」で受けられます。

一人で悩まないで、ささいなことでもご相談いただくことで、「解決への道筋」が見えてくるはずです。

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当センターの法律相談でよく相談される事例を参考として紹介しています。掲載にあたっては、相談者の秘密に十分に配慮するとともに、わかりやすい内容とするために、事案を加工し、抽象化、一般化、匿名化しています。

また「弁護士の見解・回答」は、記事作成時の法令に基づきます。 その後に法令が改正されている場合がありますので、御留意ください。

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