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弁護士への相談事例集

歩道上の事故の過失割合の相談と労災からの休業特別支給金

記事作成日:

相談内容

当センターの面接相談で、保険会社との交渉に関して、過失割合についての相談を受けました。

相談者(60歳)は、スーパー駐車場の車両誘導員です。相談者がスーパーの駐車場の出入り口付近の歩道上で、車道から駐車場に入ろうとしていた車両の誘導をしていたところ、歩道上を歩行者が歩いて来るのに気づきました。そこで、相談者がその車両に背を向けて、駐車場への進路にあたる歩道上で歩行者に対応していたところ、進入して来た車両に歩道上で衝突されました。

相談者は自分は全く悪くないと思っていたところ、加害者の保険会社からは、過失割合について、相談者の過失が5%で車両の過失が95%と言われたが、この場合の過失割合として妥当なのか、というのが、当初の相談内容でした。

弁護士の見解・回答

車両は、歩道と車道の区別のある道路においては、車道を通行しなければなりませんが、道路外の施設等に出入するためやむを得ない場合においては歩道を横断することが許されています。ただし、その場合でも、車両は、歩道に入る直前で一時停止し、かつ、歩行者の通行を妨げないようにしなければなりません(道交法17条)。

歩道を通行する歩行者の保護は絶対的といってよく、原則として、歩道にいた歩行者に車両が衝突した場合の過失相殺率は0です。しかし、今回のご相談では、相談者が誘導員であり、通常の歩行者ではなかったこと、本件事故現場が歩道とはいえ駐車場の出入り口であること、当初は、加害車両を認識していたものの、加害車両に背中を向けてその動きを見ないまま、歩行者の対応をしており、加害車両に気をつけていなかったことなどの事情もあり、双方の位置関係、速度、車の状況等の個別事情によっては、裁判になった場合に、相談者の過失相殺率が0ではない可能性もないとはいえないことをご説明しました。

そして、相談者が労災を利用して治療を受けていると聞いたので、相手方保険会社からの提示内容や労災からの受領額を確認したところ、労災から受領していたのは治療費のみであり、休業補償給付(休業1日につき平均賃金の6割)と休業特別支給金(休業1日につき平均賃金の2割)は受領していないことがわかりました。

被害者が事故を原因として一定の利益を受けたときは、その利益の額が損害賠償額から控除される場合があり、これを損益相殺といいますが、休業特別支給金は、損益相殺の対象とはならない(賠償額から差引計算されない)ことから、受領した方が良いということを説明しました。

そうしたところ、相談者としては、労災から休業損害の概ね2割にあたる休業特別支給金を受領できるのであれば、過失相殺率について争わずに示談で早期に解決できると喜ばれました。

なお、慰謝料については、保険会社の提示額が少額であり、赤い本の基準で積算をすると増額が期待できたことから、早期解決が期待できる当センターの示談あっ旋をお勧めしました。

このように、相談者が問題だと考えていること以外にも、弁護士が確認した結果、他の問題点や増額が期待できるポイントがあることがあります。是非お気軽に、賠償額(慰謝料など)や受取額を増額することができるポイントがないかを、当センターの弁護士にご相談ください。

日弁連交通事故相談センターに相談するメリット

ご相談いただくことで、交通事故の賠償問題について、経験豊富な「弁護士」から「事案に応じた適切なアドバイス」「無料」で受けられます。

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当センターの法律相談でよく相談される事例を参考として紹介しています。掲載にあたっては、相談者の秘密に十分に配慮するとともに、わかりやすい内容とするために、事案を加工し、抽象化、一般化、匿名化しています。

また「弁護士の見解・回答」は、記事作成時の法令に基づきます。 その後に法令が改正されている場合がありますので、御留意ください。

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